フレキシブルワーク制度利用者インタビュー 企画広報部 林 鶴代 係長
本学園では、学園専任事務系職員の労働環境向上のため、「フレキシブルワーク制度」を2016年4月1日よりスタートし、2017年4月現在、8名の職員が利用しています。
「フレキシブルワーク制度」とは、職員の育児、介護、本人及び家族の疾病の療養?看護に関して、所定労働時間もしくは勤務日数を短縮して、業務に従事することを可能とする制度です。職員のワークライフバランスを大切にし、誰もが安心して長く働ける職場環境を目指して制定されました。
—状況に合わせた働き方— 短い時間で成果を出す!!
2017年2月より、この「フレキシブルワーク制度」を利用している企画広報部所属の林鶴代さんに、同制度利用に至った経緯や利用のメリット等についてインタビューしました。
<制度利用時の勤務時間>
始業開始時間より1時間の時間短縮勤務
<プロフィール紹介>
大学卒業後、関西の私立大学の専任職員として、研究支援?教務等を担当。結婚を機に退職?上京し、2007年に第一子出産。主婦業に専念した後、公立大学の契約職員等を経て、実践女子学園に入職。
2009年9月 入職 <図書館事務部 配属>
2010年4月 異動 <企画広報部>
2011年1月 第二子出産(長男)
2011年3月~ 育児休業取得(5ヶ月)
2011年8月 復帰、育児短時間勤務開始
2014年2月 第三子次女出産
2014年4月~ 育児休業取得(1年間)
2015年4月 復帰、育児短時間勤務開始
2017年2月 フレキシブルワーク制度利用開始
現在に至る
Q.制度を取得しようと思ったきっかけはなんですか?
次女が3歳になり、育児短時間勤務の制度が終了することがきっかけです。長男出産後は比較的早くフルタイム勤務に復帰しましたが、次女の出産をきっかけに再び育児短時間勤務制度を利用していました。その次女が3歳になり、育児短時間勤務制度が終了すること、また長男も小学校へ進学するタイミングで環境の変化が心配だったことから、上司にも背中を押してもらい、フレキシブルワーク制度の利用を決めました。
Q.お子さんの年齢をお聞かせください。
現在、小学校4年生(9歳)の長女、1年生(6歳)の長男、3歳の次女と3人の子供がいます。
Q.子育ての様子をお聞かせください。
夫婦2人とも実家は遠方です。日々の生活の中でできるだけ時間のロスをなくすために、職住接近の生活をしています。半径1キロの中に、職場、自宅、小学校、保育園がある環境で、夫も保育園への送迎をしてくれています。
病児保育に2か所登録していますが、子供の具合が悪い時は夫と午前?午後入れ替わりでお互いの仕事をこなし、自宅で看病することもあります。どうしても病気が長引いてしまったときは、実家の母の助けを借りています。
Q.制度を利用するにあたって、迷いはありませんでしたか?
迷いはありましたが、生活と仕事とのバランスを考えました。自分が無理をしてしまうと、家族にも職場にも迷惑がかかると考え、制度を利用することにしました。
Q.制度を継続利用できた利点についても教えてください。
育児短時間勤務制度からの継続利用ができ、これまでの生活を大きく変えずに過ごせていることが利点です。我が家の場合、一日のうちで特に朝の時間帯にタスクが集中しています。3人の子どもを起こし、それぞれの身支度と食事を済ませ、おのおのの持ち物や帰宅後の過ごし方を確認して家を出るまでが戦いです! 一時間出勤を遅らせることで、家族を送り出した後に、たまった家事や自分自身の支度をする時間を確保しています。
また、この制度の利用者はキャンパスをまたがる異動の対象とならないことも、私にとってはとてもありがたいポイントです。
Q.パパの反応はどうでしたか?
夫婦でお互いのキャリアや家庭との両立について話し合いをしましたが、これまでの生活を大きく変えずに無理せず仕事を続けられるのでは、と賛成してくれました。
Q.パパと子育てに関して役割分担していることはありますか?
家事も子育てもお互い協力して行っているので、夫が「手伝う」という考え方はありません。夫が主体的に家事や子育てにかかわってくれることで、日々の生活が成り立っていると思っています。
夫の担当は、朝の保育園への送り、食事の世話、食器洗いやお風呂洗いです。家電や庭のメンテナンスも得意で、いつのまにか換気扇も分解してきれいに清掃してくれています。ガーデニングが趣味で、庭の管理などは全面的に夫に任せています。
仕事(ワーク)について
Q.ご自身が仕事をしていて良かったと思う点はありますか?
学園広報の業務では学生の輝いている姿や先生方の特色ある教育?研究活動について情報発信できることにやりがいを感じています。
役員秘書業務では、理事長や常務のスケジュール管理やお客様への対応など、細かな配慮が必要で緊張感を伴いますが、大事なご予定や取材に同席できることもあり、とても勉強になっています。
Q.勤務時間の短縮にともなって、工夫していることはありますか?
自分のスケジュールと「ToDoリスト」を作成することにより、業務を「見える化」しています。常に締め切りを意識しながら、早めに取り掛かり先が見えるようにしています。短時間で仕上げるため、集中しすぎて周りの声が聞こえなくなってしまうこともあります(笑)。
子供が病気の時は、突発的に仕事を休まなければならないことがありますが、周りの方々にフォローをしていただいています。同じ部署の同僚には迷惑をかけていますが、いつも助けていただき、とても感謝しています。
生活(ライフ)について
Q.家事?育児などで工夫していること、心がけていることなどありますか?お子さんに対して、どのように接していますか?
家事も育児もあまり細かいことにはこだわらず、完璧を目指さないようにしています。子どもたちには、できるだけ自分のことは自分でできるよう、片づけがしやすいように工夫をしたり、お手伝いをしてもらったり、家族で協力し合って生活しているということを理解してもらえるよう努めています。
Q.フレキシブルワーク制度について、改善や提案などはありますか?
育児や介護に関して制度が充実してきていますが、現状では適用とならない方も含めて、本学で働く人々のワークライフバランスを整えていくことが必要だと思います。例えば、ボランティア休暇や海外留学などの自己研鑽にもこの制度を利用できれば良いと思います。もっと広く社会を知るための時間や、趣味や資格取得などで自分のライフを豊かにすることが仕事での活躍にも活きてくると思います。
Q.印象的だった出来事はありますか?
日野キャンパスの近隣に住んでいることもあり、学園とは地域住民としても繋がりがあります。小学校のPTA活動などで、地域で活躍する本学の学生や先生方に出会うことがあります。毎年恒例の常磐祭や、2016年12月に実施した「光の庭」アートイベントは、近隣の住民の方からも大変好評で、地域の皆さんが本学に対してとても期待してくださっていることを実感しています。
長女は「お母さんの働く大学が小学校から見えるよ」と嬉しそうに話してくれます。将来は実践女子大学に行きたいと言ってくれるのがとてもうれしいです。